遊泳用プールの衛生基準 厚生労働省 |
学校環境衛生の基準 文部科学省 |
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給水原水 | ---------------- | 飲料水基準に適合するものであることが望ましい |
水素イオン濃度 (pH) | 5.8~8.6 | 5.8~8.6 |
濁度・透明度 | 2度以下 | 2度以下 |
過マンガン酸カリ消費量 | 12mg/L以下 | 12mg/L以下 |
遊離残留塩素 |
遊離残留塩素0.4mg/L以上であること。 また1.0mg/L以下であることが望ましい。 |
プール内の対角線上の3点以上を選び表面及び 中層の水について測定し、すべての点で 0.4mg/L以上であること。 また1.0mg/L以下であることが望ましい。 |
大腸菌群 | 検出されないこと | 検出されてはならない |
一般細菌数 | 1mL中200コロニー以下 | 1mL中200コロニー以下 |
総トリハロメタン | 0.2mg/L以下であることが望ましい。 | 0.2mg/L以下であることが望ましい。 |
プール期間中は下記の点を日常の点検項目として行っていただければ、急激な水質悪化をまねくような事はありません。
特に残留塩素測定値、ろ過タンク圧力計の確認は毎日行い、プール日誌等に記入した方がよいでしょう。土、日、祭日の前日にはろ過機の洗浄を行い、プールに塩素剤、または除藻剤を多めに入れておけば、休み明けに藻が発生するトラブルはなくなるでしょう。
項 目 | 内 容 | 点検頻度 |
塩素管理 | 0.4~1.0mg/L(遊離塩素) | 1時間毎に1回 |
pH管理 | 5.8~8.6 | 1日1回以上 |
プール水外観 | 浮遊物、沈殿物がないことが望ましい | ----------------- |
プール水透明度 | 濁度2以下 (底部の白線が明確に見える) | ----------------- |
ろ過機 | 運転状況等確認 | ----------------- |
水素イオン濃度ともいい、溶液中に含まれる水素イオン量を示す指標です。pH値が7より小さければ酸性、7より大きければアルカリ性で、7は中性です。 pHはフェノールレッド指示薬でチェックできます。
水の濁りの度合いを示す項目で、透明度ともいいます。濁度は目視で標準と比べる透視比濁法や光学的測定装置による測定法があります。透明度を上げる時は清浄剤が有効です。
水中の酸化されやすい物質によって、消費される過マンガン酸カリの量をいいます。
これは水中の有機性物質の量を知る上で役立つもので、入泳者による有機物質汚染や、浄化能力、補給水量などの指示になります。
塩素剤が水に溶けると次亜塩素酸(HOcl)を生じ、これを遊離残留塩素といいます。
強い殺菌効果があります。
プールは残留塩素濃度が規定量存在しないと人体に影響を与える様々な病原菌の住処なのです。その為に残留塩素濃度を正しく管理する必要があります。残留塩素の測定はロビボンド残留塩素測定器をお使いください。
(条件:室温、pH6.2~7.4)
残留塩素 | 死滅する菌(死滅時間15~30秒) |
0.1mg/L | チフス菌 パラチフス菌 赤痢菌 淋菌 コレラ菌ゲルトネル腸炎菌 黄色ブドウ菌 |
0.15mg/L | ジフテリヤ菌 脳脊髄膜炎球菌 |
0.2mg/L | 肺炎球菌 |
0.25mg/L | 大腸菌 溶血性レンサ球菌 |
水質基準はpH5.8~8.6(厚生省基準)とされていますが中性(pH7)より高いほど殺菌力弱くなり低いほど強くなります。
一般には10分間に0.1~0.2mg/L分解消失します。(晴天時で紫外線が多く、気温が高いと消耗は激しくなります)
藻が発生し始めています。 塩素濃度を高くし、ろ過機を連続運転して殺藻処理して下さい。これでも解決できない場合は水の入替をして下さい。
水中に鉄分やマンガン分が含まれている場合この現象がおこります。
プール休止時に塩素剤を通常の2~3倍量を入れると更に赤味を帯びてくる(鉄が酸化されて)ので、ろ過機を連続運転して下さい。砂ろ過機の場合、凝集剤を使用すると効果的です。
pHがアルカリ性になっていませんか? うすい酸で調整して下さい。
● pHを測定してみて下さい。
● pHが高い時(アルカリ性)は薄い酸で調整して下さい。
● pHが低い時(酸性)はソーダ灰で調整して下さい。
pHに問題がない時は、人が持ち込んだゴミや消毒に使用された薬剤(次亜塩素酸カルシウム)に含まれているカルシウムが、炭酸ガス、硫酸イオン(硫酸バンドから出る)と反応して炭酸カルシウムや石膏等の不溶解物となり、濁りの原因になっている場合があります。
過装置に異常がないか確認した後に凝集剤(硫酸バンド等)を用いて浮遊物を集め、フルにろ過機を運転して下さい。
藻が原因の場合が多いですが、そうでない場合は水が古くなっている可能性があります。その場合は“アンモニア性窒素”、“亜硝酸性窒素”等を分析するか、過マンガン酸カリ消費量をチェックして下さい。水が古くなっている場合はこれらの分析値が高くなるので一部換水して下さい。
水中に藻が発生し始めています。塩素濃度を高くして、ろ過機は連続運転し殺藻処理して下さい。
300m3(たて25m×よこ12m)晴天 気温30℃ 循環ろ過機にて自動塩素注入装置使用
1日6~7時間使用の場合 約20kg/日 が目安です。(有効塩素濃度12%品)
次亜塩素酸ソーダは紫外線による塩素の分解速度が速い為、残留塩素濃度に十分注意して管理して下さい。
00m3(たて25m×よこ12m)晴天 気温30℃
1日6~7時間使用の場合 1回目約1~1.5kg 3時間後1~1.2kg が目安です。